リノベーションとリフォームの違い
リフォームとリノベーションの違いはなんなのか、はっきりわからない方も多いかもしれません。
まずはリフォームとリノベーションの違いをはっきりさせましょう。
リフォームは劣化したり汚れたりしたものを機能はそのままでキレイにすることを指します。
家で言うと間取りや用途は変えずにフローリングや壁紙を張り替える感じですね。家のみてくれを新築の時に近い形に戻すことです。
一方でリノベーションは、機能を向上させたり変更したりすることを加えます。
間仕切りをなくしてLDKを広くしたり、店舗併用住宅に用途を変えたり、家事動線を変更して使い勝手を良くすることです。
所ジョージさんがMCをしている「大改造!!劇的ビフォーアフター」で取り上げられる物件はまさにリノベーションといえます。
今回は、そのリノベーションのメリットやデメリットについてご紹介していきます。

ライトオーク
リノベーションのメリット
構造体だけを残して、間取りを大きく変更できます。
既存の家の間取りや内装に合わせて生活するのは、不自然ですしつまらない感じがしますよね。
リノベーションは生活スタイルに合わせた動線計画に基づいた間取りにしたり、こだわりの材料を取り入れた内装にしたり自由に計画することができます。
ただし、間取りを自由にできるとはいえ、既存の柱や筋交いはなくすことが難しいのである程度の制約は発生することを理解しておきましょう。
家探しの選択肢が増えます。
家探しには予算がつきもの、立地が良く人気のエリアは土地が高いですよね。
土地に予算を取られてしまうと、理想の家づくりは難しくなるでしょう。
リノベーションも選択肢に入れれば、希望のエリアの中古物件を安く購入して住みやすい住宅に仕上げることが可能となります。新築住宅を購入する場合と中古物件を購入してリノベーションする場合では一般的に2~3割安くなると言われています。
産業廃棄物が少なく抑えられる
既存家屋を解体して新築にする場合は産業廃棄物が大量に発生してしまいます。SDGSが注目されている中、作る責任・使う責任も考えてしまいます。
リノベーションでは構造体は使うのでごみの発生量なかなり削減できます。
リノベーションを選択することは環境に配慮した行動なのです。
リノベーションのデメリット
予定外の費用が発生することがあります。
マンションのように鉄筋コンクリートの構造体の建物であれば、問題にならないことが多いですが、木造住宅の場合は構造体(土台や柱・梁)が老朽化や雨漏れ・蟻害などにより朽ちていることがあります。
これは工事を始めて壁や天井をはがして初めて発覚することが多いです。
こういうケースでは構造体の補修・補強や構造体自体の交換が必要になり、計画以上の工事となり予算がかなりオーバーすることになります。
またキッチンやトイレ、お風呂の位置を変えたり、間取りをガラッと変えたりする場合、給排水工事や電気工事なども必要となりますので、リフォームと比べると工事費は高くなります。
築年数がかなり立っている住宅は耐震性能や断熱性能が今建てる家と比べて劣っています。間取りやみてくれだけではなく耐震補強は断熱性能向上を計画すべきですのでその費用も必要です。
古民家や中古住宅を購入してリノベーションを検討するときは、慎重に既存の家屋の状態をできるだけ調査することをお勧めします。
工期は長めに必要で、工事中はその家に住めない
今住んでいる家リフォームの場合は住みながら実施することが可能ですが、リノベーションでは住まいながらの工事が難しいです。
仮住まいの費用やその時の引っ越し費用、再利用する家具などの置き場などもきちんと計画して予算に入れましょう。
また床面積が増えたり、建物の用途を変更したりするときは、建築確認申請が必要なケースも出てきますので、注意が必要です。
まとめ
リノベーションのメリット、デメリットについて考えてきましたが、基本的に既存の建物の状態によって費用が違ってくることを理解した上で、建て替えかリノベーションかを検討する必要があるということです。
既存の家屋を調査することを『インスペクション』といいますが、既存住宅状況調査技術者の資格をもった建築士がいますので、調査を依頼して状況を把握する方法もあります。
また、中古物件を購入する際は、不動産屋さんにその物件のインスペクションは済んでいるかを確認し、済んでいれば調査結果を見せてもらうのもよいでしょう。
最近のDIYブームのせいか、中古物件を安く購入して自分たちでセルフリノベーションをする人が増えているようです。
セルフリノベーションにはある程度の知識が必要になりますが、既存の構造体の状況を自分で確認できるし、自分のこだわりで仕上げられ愛着のある家が完成することが魅力です。
また、施工費が抑えられるという副産物もついてきます。
でも電気工事は資格がいるし、給排水の配管工事も専門的な知識や技術が必要です。
セルフビルド住宅を専門にしている弊社では、セルフリノベーションのお手伝いもしております。
間取り設計のお手伝いや、大工や専門業者の手配。自分たちがDIYで行う仕上げ工事(漆喰塗りや床梁、塗装やタイル貼り)のアドバイスを行います。
興味がある方はお気軽にお問い合わせください。